~大会会長挨拶~
リニア中央新幹線停車駅がもうすぐ誕生。空前の未来への切符をその手に――
岐阜県恵那市。人口4 万7 千人ほどの山間の町です。恵那山と笠置山に抱かれた大地には豊かな自然があふれ、様々な歴史文化が数多く点在しています。ペトログラフと呼ばれる岩石に刻まれた文字や絵画など先史時代の遺産から歴史が紐解かれます。
「えな」の語源の秘密は恵那山にあります。天照大神が胞衣(えな)【へその緒】を納めたのがこの山であるという伝説が残っており、この胞衣(えな)という言葉が語源となりました。
近世の山城のうち、全国で最も標高の高い場所に築城され、「日本三大山城」「日本100 名城」にも推挙された「岩村城跡」。江戸時代の五街道のひとつ「中山道」が通り、日本橋から数えて46 番目の宿場町であり、美濃路隋一の宿場町として栄えた「大井宿」など、歴史を辿る見どころは多数存在します。
西郷隆盛にも大きな影響を与えたと言われる「言志四録」を著した儒学者・佐藤一斎、女子教育の先覚者で実践女子学園を創設した下田歌子はともに岩村藩出身であり、恵那は日本の学術の礎を築いた人物を輩出した地でもあります。
さらに農村風景日本一の富田地区、中野方町の坂折棚田、風光明媚な恵那峡、大正ロマンを今に伝える明智町など、魅力的なロケーションが満載です。それに加えて秋になると「栗菓子」を求め、遠方より多くの人がこの恵那を訪れます。
こうした魅力が功を奏し、2024 年版住みたい田舎ベストランキング(人口3~5万人の市)で総合部門第1 位に輝きました。
そんな誇らしい田舎で開催する「日本商工会議所青年部第37 回東海ブロック大会恵那大会」ではこの地に導かれし皆様全員を勇者と見立て、恵那を冒険していただくことで魅力を感じ取っていただきたい。その想いから、大会テーマを「YEG QUEST VI 恵那の大地と導かれし勇者たち」と掲げました。
この大会が成すべきこととして見据えたもの。それは東海ブロックがひとつの大きな輪として結ばれていることをご参加いただいた皆様に感じ取っていただくことです。単会、県連、そして東海ブロック。一歩外に踏み出し人と巡り合うことでお互いを磨きあい、新たな価値を創造する。恵那大会での冒険を通じて、それを実感していただきます。2 つ目に、田舎町のYEG でも素敵なブロック大会を開催できるということを改めて証明させていただきます。大きな施設や充実したインフラ整備が無くても、アイデアと情熱をもって、笑顔が咲き誇るような温かい等身大の大会を開催いたします。3 つ目、われわれ主管単会の恵那YEG がこの大会を通じて大きく成長する姿を皆様にお見せすることで、ブロック大会を主管するという価値を高めようと思います。
YEG 会員として、ひとりの大人として。子供の頃に夢見た大冒険へと旅立つような、そんな胸を躍らせる経験を。その先に待つ仲間との宴に酔いしれた時、きっと気高く豊かな心を手にすることでしょう。それこそが東海39 単会を結ぶ連帯の証となって、また次の物語へと引き継いで参ります。
われわれ商人は勇者としてこの東海ブロックの歴史の証人となり、そして伝説へ…
「其の士気を振起するは、人主の自ら奮いて以て率先を為すに在り。(佐藤一斎 言志晩録115 条抜粋)」
(訳:勇者とは、勇気を与えてくれるリーダー)